高齢者では運動イメージの質は概日リズムを示す(一方で実際の運動実行そのものは概日の変調がない)。との内容の論文を紹介いたします。
Arch Phys Med Rehabil. 2015 Jul;96(7):1229-34.
Influence of Circadian Rhythms on the Temporal Features of Motor Imagery for Older Adult Inpatients. 高齢入院患者の運動イメージの時間的特徴に与える概日リズムの影響
Rulleau T, Mauvieux B, Toussaint L.
Abstract
OBJECTIVE:高齢入院患者がリハビリテーションの活動に運動イメージを使う際の、一日のうち最高の時間を決定するために、運動イメージの質に対する概日調節を調べる。
DESIGN:
Time series posttest only.時系列事後テスト
SETTING:
Inpatient rehabilitation center.入院リハビリテーションセンター。
PARTICIPANTS:
参加者は、多様な老人医学、神経老人医学の理由で入院した高齢者入院患者34人。彼らは、補助具無しで座って対象物を操作し、介助なしに、または杖で30秒内で10メートルを歩くことができる
INTERVENTION:None.
MAIN OUTCOME MEASURES:
書き取り課題やウォーキング活動を実行したり、イメージしたりすることは一日7回(9:15 am-4:45 pm)、リハビリテーションの活動と同時進行で行われた。各試験と各入院患者の運動イメージの質は等時性指標isochrony indexを計算することによって評価した(すなわち、実行とイメージ行動の平均持続時間の差の絶対値)。コサイナー法は、概日リズムcircadian rhythmicityのための時系列を分析に使用した。
RESULTS:
リズムの変調が実行運動には現れなかったのに対し、イメージ運動期間と等時性指数は、概日の変調を示した。運動イメージの質は、それぞれ書き込み課題で10時18分、歩行で12時10分 でより高かった。
CONCLUSIONS:
運動行動の認知面と感覚運動sensorimotorの側面は、高齢者の間で異なっていた。運動イメージの時間的特徴は、明確な日内変動circadian variationを示した。実用的な観点から、本研究では、高齢者の入院患者とリハビリテーション活動に運動イメージのための効果的なスケジュールに基づいて情報を提供している。
書籍紹介:脳のなかの幽霊
ラマチャンドランの脳のなかの幽霊。10年以上前の出版ですが今読んでもとても面白いです。文庫化されて安く手に入るようになっているようです。
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