Roboticとあるのですが、基本的にはトレッドミル+αの装置を使ったものです。脳卒中患者のトレッドミルトレーニングは、下肢からの抵抗をかけるよりも、円滑に動くように補助したほうが良い。という内容の論文の紹介です。
Volume 95,
Issue 5, Pages 799–806, May 2014
Robotic Resistance/Assistance Training Improves
Locomotor Function in Individuals Poststroke: A Randomized Controlled Study
ロボット抵抗/補助トレーニングは、脳卒中患者における運動機能を向上させる。:ランダム化比較研究
Ming Wu, PhDemail, Jill M.
Landry, MSPT, Janis Kim, MPT, Brian D. Schmit, PhD, Sheng-Che Yen, PT, PhD,
Jillian MacDonald, DPT
Objective
トレッドミルトレーニング中の麻痺側下肢への足首からの抵抗に対して補助は、どちらが、脳卒中患者の歩行機能をより改善するのかを判断すること。
Design
並列設計と2群間無作為化対照試験で、同患者を繰り返し評価。
Setting
リハビリテーション病院の研究ユニット
Participants
慢性脳卒中患者(=30 N)。
Intervention
被験者は、自由歩行速度に基づいて層別化し、ランダムに抵抗トレーニング群と補助群に割り当てられた。制御された抵抗負荷は、トレッドミル歩行遊脚期に抵抗するために、麻痺側の足首を介して行われた。補助群の場合は、スイングを補助する力が加えられた。
Main Outcome Measures
一次アウトカム指標は、歩行速度と6分間の歩行距離。二次アウトカム指標は、バランス、筋肉の緊張、および生活の質の臨床的評価。アウトカム指標は、介入前と訓練の6週間後と8週間のフォローアップ時に評価され、グループ内の2群間で比較した。
Results
ロボットトレーニングの6週間後に2群とも歩行速度が有意に向上した。2群間では歩行速度に有意な差はなかった。また、6分間歩行距離とバランスが補助グループでは有意に改善した。抵抗グループでは有意差はなかった。
Conclusions
トレッドミルトレーニング中に麻痺側下肢に制御抵抗や支援の負荷を適用すると、個人の脳卒中後における歩行速度の改善を誘導する可能性がある。抵抗トレーニングは、補助トレーニングよりも脳卒中患者に下肢運動機能を向上させることにおいて優れなかった。