2013年4月15日月曜日

転倒の発生率と転倒リスクのある地域在住高齢者の身体機能における多因子転倒予防プログラムの効果


転倒予防、介護予防、高齢者に関連する研究の紹介です。
結果としては運動介入を含む多因子転倒防止プログラム群(運動、教育、家屋改修など3か月のプログラム)はコントロール群(実際の運動などはなく、教育的な推奨のみ)は1年後のアフターフォロー調査の際には有意な転倒発生率の低下(身体機能の向上はあったが)は無かったとのことです。
介護予防事業の効率性、費用対効果が問われる内容の1論文です。

転倒の発生率と転倒リスクのある地域在住高齢者の身体機能における多因子転倒予防プログラムの効果 
Effects of a Multifactorial Fall Prevention Program on Fall Incidence and Physical Function in Community-Dwelling Older Adults With Risk of Falls
Archives of Physical Medicine and Rehabilitation Volume 94, Issue 4 , Pages 606-615.e1, April 2013
                                                                 
目的:転倒インシデントと地域在住高齢者の身体機能における多因子転倒予防プログラムの効果を評価する。
デザイン多施設共同無作為化比較試験。
設定3つの医療センターと隣接する地域保健センター。
参加者前年に転倒したり、転倒の危険にさらされたりしている地域在住高齢者(N = 616
 介入ベースライン評価後、対象被験者は無作為に介入群(IG)またはコントロール群(CG)に割り当てられた。被験者は生理学的プロフィールアセスメント(Physiological Profile Assessment:以下PPA)転倒リスクレベルによって階層化した。IGは、運動トレーニング、健康教育、家屋の危険性評価/改修、の8週間を含む3ヶ月間の多因子介入プログラムを受けた。その間に 薬物治療調査と共に、眼科や他の専門的な診察を受けた。CGは、直接運動介入なしで健康教育パンフレット、紹介、および推奨を受けた。 
主なアウトカム評価項目:主要転帰は、1年以内に転倒インシデント数であった。2次的転帰は、無作為化後3ヶ月でPPAバッテリー(全体的な転倒リスク指標、視力、筋力、反応時間、バランス、および固有感覚)、TUGテスト、台湾版の国際身体活動アンケート、EuroQol-5D、老年うつ病スケール(GDS)、および転倒恐怖感測定指標(Falls Efficacy Scale-International)
結果:参加者は76±7歳。低リスク群25.6%、中等度リスク群は25.6%と、高度なリスク群が48.7%含まれていた。累積1年の転倒発生率は、IG25.2%とCG27.6%であった(ハザード比= 0.9095%信頼区間、0.66から1.23)。 IGは、転倒リスクとのそれらのための全体的なPPA転倒のリスク指標、反応時間、開眼での重心動揺、TUGテスト、およびGDSで有意に改善した。 とくに高度なリスク群はCGよりも改善した。
 結論:運動介入を含む多因子転倒防止プログラムは、3ヶ月で転倒の危険性がある地域在住高齢者の機能的なパフォーマンスが向上したが、1年間の追跡で転倒を減少させなかった。転倒インシデントは、評価、教育、紹介、および推奨事項の間に生み出された意識の高まりによって、両方のグループで同時に減少している可能性がある。

論文URL
http://www.archives-pmr.org/article/S0003-9993(12)01201-4/abstract

2013年4月9日火曜日

第1回 回復期理学療法研究会のご案内

回復期理学療法研究会 : 第1回 回復期理学療法研究会のご案内  in 広島 :

第1回 回復期理学療法研究会のご案内

日時:
平成25年6月19日(水) 19;00~20:30

場所:
広島市西区民文化センター 大会議室C
〒733-0013 広島市西区横川新町6番1号

会場費:
500円

プログラム:
  • 開会の挨拶と当研究会の設立趣旨説明
  • 口述演題発表(5題程度を予定)
  • 閉会の挨拶
口述演題の登録

  • 締切は、平成25年5月31日です。

* 回復期の理学療法という枠組みにある研究会、学会などはありそうで無かった気がするので(疾患別はよくあるけど)、これからの発展に期待し、また私自身もそれに寄与したいです